結婚したがらない女性が増えていることは事実です。
若い女性のうち「女の幸せは結婚にある」と考える人は二割以下、つまり、
五人に一人もいないという調査結果もあります。
しかし、それにもかかわらず「本気で《結婚したくない》と考えている人は、
限りなく0%に近い」というのが私の確信です。
なぜ、こんなギャップができたのでしょうか?
ある二十代後半の女性はこう答えました。
「だれだって素晴らしい出会いを求めています。みんな、ときめきたいんです。
でも、それに値する人が見つからないんです」
形式的な結婚よりも、「ときめき」を彼女たちは求めているのかもしれません。
ときめかせてくれ、燃えるような恋をして、その結果として結婚したいと考える女性は多いのです。
確かに女性の言い分にも一理あります。
実際、男性の側に女性を引っ張る力が目に見えて弱まっているのです。
最近は、お見合いの席でもリーダーシップを取るのは大抵女性です。
強くなった女性はいい気分かというと、まるで反対で、みんなが失望しています。
女性たちは、したいことがいっぱいありすぎます。会社でも、大学を出て十年近く、
曲がりなりにも経済的に自立できるまでになり、実力も付き、責任とポストが与えられます。
そのすべてを投げ打ってでも飛び込む男です。
なかなか出会えなくて当たり前かもしれません。
さらに、結婚が遅れれば遅れるほど、男性を見る目も肥えてきます。
「多くを望みすぎなければ出会いはある」とよく言われますが、いまの女性たちは
決してステレオタイプの理想など追い求めてはいません。
「高学歴、高収入、高身長の《3高》がいい」などと外見に釣られたのは、バブル期までの話。
いまはフィーリングの合う人、自分を理解し生かしてくれる男性が望みのようです。
先の女性はこう言いました。
「我慢してまで、結婚したくないわ。我慢して二人で暮らすより、一人でいるほうが、よっぽど気楽だもの。私たちの合言葉は《バラ色の結婚じゃなくていいから、損しない結婚を》なんです」
これじゃ、ときめけないのも無理ないか。
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