さて、第一回目となる「婚活ニュース」ですが、もうすっかり一般用語となっている「婚活」という言葉について、語ってみたいと思います。
「婚活」。
この言葉が最初に出てきたのは、2007年後半です。
家族社会学者の山田昌弘さんと、少子化ジャーナリストの白河桃子さんの共著『「婚活」時代』が
ベストセラーになり、一気に有名になりました。
それから、僅か数年で日常用語として、すっかり我々の生活に定着した感がありますね。
この「婚活」という単語は、ご存知の通り、「結婚活動」を省略して「婚活」となっています。
今まであった「就活(就職活動)」と並べて、「婚活(結婚活動)」とされたのは、
単にゴロがいいからだけではないようです。
上記の「婚活時代」の中で、今まで当たり前であった”結婚”というものが、当たり前ではなくなってきているにも関わらず、多くの未婚者の意識が低いことに対して警鐘を鳴らしています。
ちょっとここで、現在の日本における結婚市場のデータを紐解いてみましょう。
【日本人の平均初婚年齢】
<2000年>
男性:28.6歳
女性:26.7歳<2010年>
男性:30.4歳
女性:28.6歳
となっており、10年程の間に男女とも2~3歳上がっています。
ちなみに、東京では、プラス1~2歳上がってきます。
都会は独身者が多い環境なので、余計に結婚に対する焦りが出づらいのかもしれませんね。
晩婚化が進んでいるというニュースは良く流れているので、上記のデータを見ても、皆さんそれほど驚きがないと思います。
しかし、本当の問題は、平均初婚年齢が上がっていることよりも、”生涯未婚率”が急激に上がっていることなのです。
”生涯未婚率”というのは、「45~49歳」と「50~54歳」未婚率の平均値から、「50歳時」の未婚率(結婚したことがない人の割合)を算出したものです。
50~54歳で、一度も結婚をしたことが無い方は、その後も結婚は難しいと判断されているようですね。
そのデータを見ると、
【2010年生涯未婚率(現時点)】
男性:17.2%
女性:7.8%
となっています。
そして、今現在、30代~40代の方が50歳を超える約20年後の状態は?
【2030年生涯未婚率(予想)】<厚生労働白書より>
男性:29.5%
女性:22.6%
という驚きの数字になっています!
女性は5人に1人。
男性で言えば、4人に1人以上が一生独身。
もっと具体的にイメージするとすれば、高校時代を振り返ってみるのが良いかもしれません。
40人クラスで言えば、クラスメートの4分の1が、一生涯独身で終えるという計算になります。
生涯において”結婚”できないということが、確率として誰にでも起こりえることだとお分かり頂けると思います。
いうまでもなく、結婚は、”美人”や”イケメン”、もしくは”金持ち”から順番にできる・・・というものではないですからね。
そのため、「”結婚”も”就職”と同じように、積極的、且つ戦略的に臨む必要がある」という議論が”婚活”という単語を生み出したといえそうです。