今月の書評(婚活編)

picこの人と結婚

「この人と結婚していいの?」の書評(その2)


前回、男性はその思考行動に『ウルトラマン思考』と言われる原理原則があるというお話でした。

一方、女性はというと・・・

『シンデレラシンドローム』です。

 

「女性は誰でもシンデレラ」。

これが女性を理解する第一歩なんだそうです。

女性は、「自分の愛する王子様から、誰よりも一番愛されている」と感じないといけないといいます。

この実感を常に女性たちは求めているのです。

 

この「愛されている」の実感の中にあるのは、「安心(セキュリティ)」でもあります。

話の中で、「ミュージシャンは恋愛向きだけど、結婚向きではない」というのがあり、そこには収入の不安定さから結婚相手としては、セキュリティを与えて貰えないために選ばれないのだという事実があると言います。(※この著者である牧師さん、もともとミュージシャンなのです)

男性は、「結婚式をすれば結婚でしょ!?」と考える一方で、女性は結婚に対して生涯の「安心」を求めるのですね。

とはいえ、女性が求めているのはお金持ちになって好き放題の生活をしたいと望んでいるのではなく、「一番愛されたい。一番大切にされたい」と熱望しているだけなのだそうです。

そして、その願望が叶えられている限り、たとえ火の中水の中、あらゆる逆境を乗り越えて生きていくだけのでパワーを女性は秘めていると言われます。

ジゴロとか、ナンパ師といった人は、お金はあまり持っていないながらも、それに代わる安心を提供し、女性心を上手くコントロールする術を身に着けているのでしょうね。

 

 

しかし、一般男性にとってちょっと難しいのは、女性のその「セキュリティ(安心)基準」です。

これは決まった基準があるのではなく、その女性の生まれと育ちに深く関わっていることであり、上がることはあっても下がることは無いそうです。

簡単に言えば、一度誕生日にディナーに連れていったら、来年も(同レベル以上の所に)連れていかないといけないということです。

口の悪い男性が、「女性は甘やかすとつけあがるからな」と言うのを耳にしたことがある人も多いと思いますが、実際には調子に乗っていたり、単にわがままな訳ではなく、いままでして貰っていたことをしてくれなくなることにより、「私に対して愛情が薄れているのでは!?」と不安になるからだそうです。

ただ、厄介なのは、男性にはその「安心基準」がどこにあるのか、理解できない場合が多々あり、女性としては「(その基準が)分からない!ということは、愛が無いからだわ!」と思いがちなことなのです。

その解決策としては、シンプルですが、女性にわかるように感情表現すること、つまり「愛している」と言うのが効果的のようです。

この一言。簡単なようで、慣れていない人は案外口にするのが難しいでしょう。

 

昔、かの文豪、夏目漱石が教師をしていた折に、生徒が「I love you」を「あなたを愛しています」と訳しました。

しかし、夏目漱石は、「日本人男性は、女性に対して”愛している”などとは言わない。そこは”今夜は月が綺麗ですね”とでもしておきなさい」と言ったとか。

そんな文化的背景がある国ですから、ストレートに「愛している」という言葉に気恥ずかしさを感じる男性が大半でしょうね。

 

 

続いての章では、一生を誓い合った男女が、別れへと進んでいくには、ほぼ決まったパターンがあるそうです。

それは、感情の一番のコアである”インナーパーソン”という部分を傷つけられたしまった場合だと言います。

男性は物事を理論的に考える傾向がある一方で、女性は男性よりも遥かに感情で判断するために、お互いのインナーパーソンを傷つけても気が付かないという状況がよくあるようです。

そして、日本ではこれまた認知度が低い単語に「PMS」というものがありますが、ご存知でしょうか?

PMS(プリ・メンストロール・シンドローム)といい、日本語では「月経前緊張症」などと訳されるそうで、女性の生理前十日くらいから始まる症状で、女性の精神にも多大な影響を及ぼし、非常に不安定な状態を引き起こします。

アメリカでは、誰もが知っている言葉で、男子学生同士が「お前、PMSなんじゃね!?」とからかう姿もよく見るとか。

このPMSという単語は知らなくても、この症状自体は多くの日本人男性もなんとなく知っていると思います。

ただ、それがどれほど女性の振る舞いに対して影響を与えているのか? どれほど男性は気を遣わなくてはいけないのか?ということに関しては、あまりにも知識不足であることは否めません。

厳密に言えば、このPMSは生理前だけではなく、ホルモンバランスが元に戻るまでの期間も入るので、実は一か月のうち1週間ほどしか生理の影響を受けていない期間はないのだそう。

男性に比べて、女性は感情の起伏が激しく、人によっては別人のように積極的になったり、無口になったりと。。

それをちゃんと踏まえていないと、PMS時に突然女性の方から「もう私たちダメみたい。別れましょう」と切り出され、言葉通りに受け取る論理的な!?男性は「(そこまでお前が言うなら)そうしようか」と誤った決断をしてしまうカップルも少ないようです(苦笑)

PMSについての知識がある男性なら、そこは自分が悪いとは思っていなくても謝罪の一言でも言って、時間の経過を待つのが賢い選択のようです。

 

長くなったので、続きは次回に。